マンション管理士の独学は無理?独学が厳しい5つの理由と通信講座を使う判断基準

マンション管理士の独学は無理?独学が厳しい5つの理由と通信講座を使う判断基準
  • 「マンション管理士って独学では無理なの?」
  • 「過去問を何周しても区分所有法が理解できない…」
  • 「このまま独学を続けるべきか、通信講座を使うべきか迷っている」

マンション管理士の勉強を始めると、想像していた以上の難しさに「独学では無理なのでは?」と感じる人は少なくありません。

結論からいうと、マンション管理士は独学でも合格できます

ただし、誰にでも独学をおすすめできる試験ではありません。

マンション管理士は、区分所有法や標準管理規約をはじめ、民法・建築設備・管理実務など幅広い分野から出題されます。

さらに、単純な暗記だけでは解きにくい問題も多いため、勉強時間をかけても得点が伸びないことがあります

私自身、宅建士には独学で合格しましたが、管理業務主任者では独学で2回不合格になりました。

その後、通信講座を利用して管理業務主任者に合格し、その知識を活かしてマンション管理士にも一発で合格しています。

この経験から感じるのは、マンション管理士は「独学か通信講座か」よりも、自分で重要論点や勉強の優先順位を判断できるかどうかが重要な試験だということです。

この記事では、

  • マンション管理士の独学が厳しい理由
  • 独学でも合格できる人の特徴
  • 独学で落ちやすい人の特徴
  • 独学を続けるか通信講座を使うかの判断基準

を、実際の受験経験をもとに解説します。

マンション管理士は独学では無理?

マンション管理士は、独学では絶対に合格できない試験ではありません。

実際、市販のテキストや過去問だけで合格する人もいます。

一方で、マンション管理士は不動産資格の中でも難易度が高く、初学者が何となく過去問を繰り返すだけでは合格しにくい試験です。

特に次のような人は、独学で苦戦しやすいでしょう。

  • 法律系資格の勉強経験がない
  • 区分所有法の条文を読んでも意味が分からない
  • 標準管理規約との違いを整理できない
  • 過去問を何周しても合格点に届かない
  • 何を優先して勉強すればよいか分からない

反対に、宅建士や管理業務主任者などの勉強経験があり、過去問の解説を読めば自分で理解できる人なら、独学でも十分合格を狙えます。

つまり、「マンション管理士=独学は無理」ではなく、「自分で学習を修正できない状態のまま独学にこだわると厳しい」と考えるのが近いです。

私自身も、宅建士には独学で合格できました。

しかし、管理業務主任者では独学で2回不合格になり、通信講座を利用した年に合格しました。

マンション管理士では、そのときに身につけた区分所有法や標準管理規約の知識があったため、一発合格できています。

まつたけ風味
まつたけ風味

独学にするか通信講座にするかは、試験の難易度だけでなく、今の自分がどこまで自力で理解できているかで判断することが大切です。

マンション管理士の独学が厳しい5つの理由

マンション管理士が独学で難しいと感じやすいのには、主に5つの理由があります。

① 出題範囲が広い

マンション管理士では、マンション管理に関係する幅広い知識が問われます。

主な出題分野は以下のとおりです。

科目主な内容
民法・その他の法令民法、品確法など
区分所有法専有部分、共用部分、集会、決議など
標準管理規約管理組合運営、総会、理事会など
マンション管理適正化法マンション管理士制度など
管理実務・会計会計、管理委託契約など
建築・設備建築構造、給排水、消防設備など

マンション管理士では、ひとつの分野だけ得意でも合格するのは簡単ではありません。

区分所有法や標準管理規約だけではなく、民法、設備、会計などからも得点する必要があります。

独学の場合、「どこまで勉強すればよいのか」が分からなくなり、出題頻度の低い細かい論点まで覚えようとしてしまうことがあります。

勉強時間が限られている社会人ほど、何を捨てて、何を重点的に覚えるかを判断することが重要です。

※各科目の出題傾向や優先順位については、以下の記事で詳しく解説しています。

▶マンション管理士試験の科目・配点・合格戦略を詳しく見る

② 合格するには苦手分野を放置しにくい

マンション管理士試験では、合格するために高い正答率が求められます。

そのため、「設備は苦手だから全部捨てる」「民法が分からないから区分所有法だけで稼ぐ」といった極端な戦略は取りにくい試験です。

ある程度は得意分野でカバーできますが、苦手分野が多すぎると合格点まで届きにくくなります。

特に独学では、自分の得意・不得意を客観的に分析しにくいのが難しいところです。

過去問で正解できていても、

  • 問題文を覚えているだけ
  • 選択肢を見たことがあるから正解できている
  • なぜ正解なのか説明できない

という状態になっていることもあります。

「過去問では取れるのに、模試や初見問題になると点数が落ちる」という場合は注意が必要です

③ 区分所有法が難しい

マンション管理士で特に苦戦しやすいのが、区分所有法です。

区分所有法は、マンションの専有部分や共用部分、管理組合、集会、決議などについて定めた法律です。

宅建士の勉強経験があっても、区分所有法に本格的に触れるのは初めてという人は多いでしょう。

私自身も宅建士には合格していましたが、最初は区分所有法の考え方をイメージするのに苦労しました。

区分所有法では、

  • 誰が決められるのか
  • 何分の何以上の賛成が必要なのか
  • 規約で変更できるのか
  • 全員に影響するのか、一部の区分所有者だけなのか

といった細かい条件が問われます。

単純に数字だけを暗記していると、少し聞き方を変えられただけで迷ってしまいます。

マンション管理士を独学で勉強するなら条文を丸暗記するのではなく、誰が・何を・どの条件で決めるのかを整理することが重要です。

④ 区分所有法と標準管理規約が混ざりやすい

マンション管理士でさらに厄介なのが、区分所有法と標準管理規約の違いです。

簡単にいうと、以下のような点です。

区分所有法
マンションの権利関係や管理について定めた法律
標準管理規約
マンション管理組合が管理規約を作成するときの標準的なモデル

試験では、この2つの内容を入れ替えた問題がよく出題されます。

例えば、同じ「総会」や「共用部分」に関する内容でも、

  • 区分所有法ではどうなっているのか
  • 標準管理規約ではどうなっているのか

を区別して覚える必要があります。

ここを整理せずに過去問だけ繰り返すと、「この数字、区分所有法だったっけ?」「これは規約で変更できるんだっけ?」と知識が混ざってしまいます。

私自身、通信講座を利用して良かったと感じた大きな理由のひとつが、この区分所有法と標準管理規約の違いを整理できたことでした。

独学でも整理はできますが、自分で一覧表を作ったり、何度もテキストを確認したりする必要があります。

⑤ 勉強時間が長くなりやすい

マンション管理士の合格に必要な勉強時間は、一般的に500〜700時間程度がひとつの目安とされています。

もちろん、資格の有無や実務経験によって必要な時間は変わります。

例えば、

  • 宅建士に合格している
  • 管理業務主任者に合格している
  • マンション管理の実務経験がある

といった人なら、すでに知っている分野があるため学習時間を短縮しやすくなります。

一方、法律系資格を初めて勉強する人は、

  • 用語を調べる
  • 法律の意味を理解する
  • 間違えた理由を調べる
  • 区分所有法と規約を比較する

といった作業にも時間がかかります。

独学の場合、勉強そのものだけでなく、「何を勉強するべきか調べる時間」も必要になることを考えておきましょう。

マンション管理士に独学で合格できる人

マンション管理士だからといって、全員が通信講座を利用する必要はありません。

次のような人なら独学でも十分に合格を狙えます。

宅建士や管理業務主任者などの勉強経験がある

法律系資格の勉強経験がある人は有利です。

特に管理業務主任者はマンション管理士と出題範囲が重なるため、すでに合格している人は独学でも進めやすいでしょう。

宅建士合格者も民法の基礎があるため、完全な初学者よりは有利です。

ただし、宅建士では区分所有法や標準管理規約をマンション管理士ほど深く勉強しません。

宅建に合格しているからといって、マンション管理士も簡単に合格できるわけではありません

過去問の解説を読めば理解できる

独学に向いているか判断するうえで、かなり重要なポイントです。

問題を間違えたときに、解説を読めば「なるほど」と理解できるのであれば、独学でも進めやすいです。

反対に、解説を読んでも何を言っているのか分からないという問題が多い場合は、そのまま過去問を繰り返しても理解が深まりにくい可能性があります

特に区分所有法でこの状態が続くなら、講義などを使って一度体系的に整理する方法もあります。

自分で学習の優先順位を決められる

マンション管理士は試験範囲が広いため、すべてを完璧に覚えようとすると時間が足りません。

独学で合格する人は、

  • よく出る論点
  • 落としてはいけない問題
  • 深追いしなくてもよい論点

をある程度判断しています。

過去問を解くだけでなく、「この論点は毎年のように出ているから優先する」といった判断が自分でできる人なら独学でも戦いやすいでしょう

長期間勉強を続けられる

マンション管理士は短期間で簡単に合格できる試験ではありません。

仕事をしながら受験する場合、半年以上かけて勉強することもあります。

通信講座には学習スケジュールがありますが、独学の場合は自分で管理しなければなりません。

毎週どのくらい進めるのかを決めて、継続できる人は独学に向いています。

マンション管理士の独学で落ちやすい人の特徴

反対に、次のような状態になっている人は独学を続ける前に一度勉強方法を見直した方がよいでしょう。

過去問を何周したかだけを気にしている

「過去問を5周した」「10周した」という回数だけで安心してしまうのは危険です。

重要なのは周回数ではなく、なぜその選択肢が正しいのか説明できるかです。

何周もすると問題文や答えを覚えてしまいます。

その状態では、過去問では高得点なのに、初見問題になると解けないことがあります。

区分所有法と標準管理規約の数字が混ざっている

マンション管理士では非常によくある状態です。

数字だけを個別に暗記すると、

  • 区分所有法
  • 標準管理規約
  • 管理委託契約書

などの知識が混ざります。

この状態になったら、問題数を増やすよりも一度整理することを優先してください。

分からない問題をそのままにしている

独学では質問できる相手がいません。

そのため、「よく分からないけど、この問題はこういうものとして覚えておこう」となりやすいです。

しかし、マンション管理士では似た論点を少し変えて出題されるため、理解が曖昧なままだと別の問題でも間違えます

分からない論点が増えてきたら、独学にこだわるメリットは小さくなっていきます。

何を優先すればよいか分からない

勉強時間は確保しているのに点数が伸びない人に多いパターンです。

マンション管理士では、細かい知識まで覚えようと思えばいくらでも勉強できます。

そのため、

  • テキストを最初から最後まで覚える
  • 出題頻度の低い部分まで深追いする
  • 苦手分野ばかり勉強する

といった状態になると、勉強時間のわりに点数が伸びません。

独学で大切なのは、勉強量よりも優先順位です。

「毎日勉強しているのに受かる気がしない」と感じている場合は、勉強量ではなく進め方に原因がある可能性があります。

▶マンション管理士に受かる気がしない人の特徴と対策を見る

独学を続けるか通信講座を使うかの判断基準

「独学では無理かもしれない」と思っても、すぐに通信講座へ切り替える必要はありません。

まずは現在の学習状況を確認してみましょう。

独学を続けてもよい人

次の項目に多く当てはまるなら、独学を続けても問題ありません。

  • 過去問の解説を読めば理解できる
  • 間違えた理由を自分で説明できる
  • 区分所有法と標準管理規約の違いを整理できている
  • 模試や初見問題でも得点できている
  • 自分で勉強の優先順位を決められる
  • 学習時間を十分に確保できる

この状態なら、教材を増やしすぎず、過去問を中心に知識の精度を上げていけばよいでしょう。

学習方法を見直した方がよい人

反対に、次の状態なら独学だけにこだわらない方がよいです。

  • 過去問を何周しても点数が伸びない
  • 解説を読んでも理解できない問題が多い
  • 区分所有法と標準管理規約が混ざる
  • 覚える範囲を絞れない
  • 何を優先すればよいか分からない
  • 勉強時間だけが増えている

特に、「勉強しているのに点数が伸びない」状態が続いているなら、勉強時間をさらに増やすよりも方法を変える方が効果的な場合があります。

私自身も、管理業務主任者では独学で2度不合格になりました。

それでも独学を続けることはできましたが、通信講座を利用して重要論点や出題傾向を整理できたことで、ようやく合格できました。

この経験から、通信講座は「勉強を楽にするもの」というより、何を優先して勉強すればよいか迷う時間を減らすための手段だと感じています。

著者の本音|独学にこだわりすぎなくていい

私は宅建士には独学で合格できましたが、管理業務主任者では独学で2回不合格になっています。

当時は勉強していなかったわけではありません。

むしろ、自分なりに過去問を繰り返し、分からないところはテキストで調べていました。

それでも、区分所有法や標準管理規約の細かい違いをうまく整理できず、「どこまで覚えればいいのか」「どの論点を優先すべきなのか」が曖昧なまま勉強していたと思います。

通信講座を利用してからは、

  • 本試験で狙われやすい論点
  • 区分所有法と標準管理規約の違い
  • 覚えるべき数字と深追いしなくてよい論点
  • 問題を解くときの考え方

が整理され、勉強の迷いがかなり減りました。

その知識を活かして、マンション管理士には一発で合格できています。

だからといって、マンション管理士を受験する全員に通信講座が必要だとは思いません。

過去問の解説を読めば理解できて、初見問題でも合格点付近まで取れているなら、そのまま独学を続けても十分合格を狙えます。

一方で、何時間勉強しても点数が伸びない、区分所有法と標準管理規約が整理できない、何を優先すればいいか分からないという状態なら、独学にこだわり続ける必要はありません。

私にとって通信講座は、楽をして合格するためのものではなく、合格まで遠回りする時間を減らすための手段でした。

通信講座を使うか迷ったら、「独学で合格できるか」ではなく、「今の勉強方法をこのまま続けて、合格まで届きそうか」で判断してみてください。

独学での勉強に限界を感じている人は、各講座の特徴やサポート内容を比較して、自分に合うものがあるか確認してみると良いと思います。

▶マンション管理士の通信講座おすすめ4選|社会人向けに費用・合格実績を比較

まとめ|マンション管理士は独学にこだわる必要はない

マンション管理士は独学でも合格できる試験です。

ただし、以下のような特徴があるため、初学者が独学だけで合格を目指すのは簡単ではありません。

  • 出題範囲が広い
  • 区分所有法が難しい
  • 標準管理規約との違いを整理する必要がある
  • 苦手分野を放置しにくい
  • 長期間の勉強が必要になりやすい

特に、過去問を何周しても点数が伸びない人や、区分所有法と標準管理規約を整理できていない人は、独学にこだわりすぎない方がよいでしょう。

私自身、宅建士には独学で合格しました。

一方、管理業務主任者では独学で2度不合格になり、通信講座を利用した年に合格しています。

その知識を活かして、マンション管理士には一発で合格できました。

この経験から感じるのは、通信講座を利用したから合格できるというより、自分に足りない部分を早めに補えるかどうかが重要だということです。

独学で順調に点数が伸びているなら、そのまま続けて問題ありません。

一方、勉強時間だけが増えて結果につながっていないなら、一度学習方法を見直してみてください。