- 「賃貸不動産経営管理士と宅建は、どっちが難しい?」
- 「合格率は賃貸不動産経営管理士の方が高いけど、本当に簡単?」
- 「宅建を持っていれば、賃貸不動産経営管理士は取りやすい?」
結論から言うと、試験全体の難易度は宅建の方が高いと考えています。
宅建は出題範囲が広く、民法や宅建業法、法令上の制限、税・その他など幅広い分野を勉強する必要があります。
一方、賃貸不動産経営管理士は宅建より勉強範囲を絞りやすく、必要な勉強時間も比較的少なめです。
ただし、賃貸不動産経営管理士も国家資格化以降は決して「簡単すぎる資格」ではありません。
私自身、宅建と賃貸不動産経営管理士の両方に合格しています。実際に勉強した経験からも、賃貸不動産経営管理士の方が取り組みやすいと感じました。
この記事では、賃貸不動産経営管理士と宅建について、合格率・勉強時間・試験範囲・問題の難しさに加えて、実際に両方を勉強して感じた違いも比較します。
「どちらを受けるべきか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてください。
賃貸不動産経営管理士と宅建はどっちが難しい?
難易度だけで比較するなら、宅建の方が難しいです。
主な理由は、次の3つです。
- 宅建の方が合格率が低い
- 宅建の方が必要な勉強時間が長い
- 宅建の方が出題範囲が広い
ざっくり比較すると、次のようになります。
| 比較項目 | 宅建 | 賃貸不動産経営管理士 |
| 難易度 | 高い | 宅建より低い |
| 合格率 | 近年は15~19%程度 | 近年は20~30%台 |
| 勉強時間の目安 | 300~400時間程度 | 150~250時間程度 |
| 問題数 | 50問 | 50問 |
| 試験形式 | 四肢択一 | 四肢択一 |
| 主な分野 | 民法・宅建業法・法令・税など | 賃貸管理・民法・建物設備・法令など |
ただし、合格率だけで難易度を判断することはできません。

受験者層や試験範囲も異なるため、合格率・勉強時間・試験内容を総合的に見ることが大切です。
合格率は宅建より賃貸不動産経営管理士の方が高い
まず比較しやすいのが合格率です。
宅建の合格率は、近年おおむね15~19%程度で推移しています。
一方、賃貸不動産経営管理士は宅建より合格率が高く、近年は20~30%台で推移しています。
単純に合格率だけを見ると、賃貸不動産経営管理士の方が合格しやすい試験といえます。
ただし「合格率が高い=ほとんど勉強しなくても合格できる」という意味ではありません。
賃貸不動産経営管理士も50問の四肢択一試験で、賃貸管理に関する法律や実務、建物設備など幅広い知識が問われます。
国家資格化以降は、過去問の丸暗記だけでは対応しにくい問題もあるため、内容を理解しながら学習することが大切です。
賃貸不動産経営管理士の試験そのものの特徴を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
▶ 賃貸不動産経営管理士とは?仕事内容・試験・資格の特徴をわかりやすく解説
勉強時間は宅建の方が長い
勉強時間にも差があります。
一般的な目安としては、
- 宅建:300~400時間程度
- 賃貸不動産経営管理士:150~250時間程度
と考えると分かりやすいです。
もちろん必要な勉強時間には個人差があります。
法律の勉強経験がある人や、不動産業界で働いている人であれば短くなることもあります。
逆に、不動産や法律を初めて勉強する場合は、目安以上の時間が必要になることもあります。
宅建は単純に暗記するだけではなく、民法を理解したうえで問題を解く力や、宅建業法などで細かい違いを正確に判断する力も必要です。
賃貸不動産経営管理士は、宅建と比べると勉強量を抑えやすいと感じました。
賃貸不動産経営管理士の勉強時間や、いつから勉強を始めるべきかについては、こちらで詳しく解説しています。
▶ 賃貸不動産経営管理士の勉強時間は何時間?1日の目安・いつから始めるか解説
試験範囲は宅建の方が広い
宅建では、主に次の4分野が出題されます。
- 権利関係
- 宅建業法
- 法令上の制限
- 税・その他
特に権利関係では民法の理解が必要で、単純な暗記だけでは対応しにくい問題もあります。
一方、賃貸不動産経営管理士では、賃貸住宅管理業法や管理受託契約、賃貸借契約、原状回復、建物設備、維持管理など、賃貸管理に関する実務寄りの内容が中心です。
賃貸管理の仕事をしている人であれば、普段の業務とつながる内容も多いため、実務経験がある人にとっては理解しやすい部分があります。
著者の本音|実際に宅建・賃管士に合格して感じた難易度
私が実際に宅建と賃貸不動産経営管理士の両方を勉強して感じたのは、「宅建の方が合格までの負担が大きい」ということです。
宅建では、権利関係だけでなく、宅建業法、法令上の制限、税など、それぞれ異なる分野を勉強する必要があります。
さらに合格率も低いため、苦手分野を残したままでは合格しにくい試験です。
私は宅建の独学で4回不合格になりました。
過去問を繰り返しているだけでは、本番で少し聞き方を変えられたときに対応できず、点数が安定しなかったこともあります。
一方、賃貸不動産経営管理士では、宅建で学んだ民法や賃貸借に関する知識を活かせました。
また、私は不動産管理の実務にも関わっているため、原状回復や建物管理などはイメージしやすい分野でした。
この経験からも、宅建より賃貸不動産経営管理士の方が取り組みやすいと感じています。
ただし、不動産業界未経験の人にとっては、建物設備や賃貸管理特有の用語が分かりにくい場合もあります。
賃貸不動産経営管理士は「簡単すぎる資格」ではない
「賃貸不動産経営管理士は簡単すぎる」と検索している人もいるようですが、私は簡単すぎる資格だとは思いません。
確かに宅建と比べれば、合格率が高く、試験範囲も比較的絞りやすいという特徴があります。
しかし、何も勉強せずに合格できる試験ではありません。
特に初学者の場合は、法律用語や賃貸借契約の仕組みに慣れながら、建物設備の知識や過去問の出題パターンも押さえていく必要があります。
「宅建より簡単」と「簡単すぎる」は別です。
宅建より難易度は低いものの、計画的な勉強は必要な国家資格と考えた方がよいでしょう。
賃貸不動産経営管理士は独学でも合格を目指せますが、勉強の進め方や教材選びは重要です。
独学での勉強法や注意点はこちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 【独学は無理?】賃貸不動産経営管理士試験の実体験から独学のメリット・デメリットを解説
宅建を持っていると賃貸不動産経営管理士は有利?
宅建を持っている人は、賃貸不動産経営管理士の勉強でも有利です。
民法や賃貸借契約、借地借家法など、宅建で学んだ知識を活かせる分野があるからです。
また、法律問題の文章や選択肢に慣れていることも大きなメリットです。
そのため、すでに宅建に合格している人であれば、不動産資格を初めて勉強する人よりも賃貸不動産経営管理士の学習を進めやすいでしょう。
ただし、賃貸住宅管理業法や管理受託契約、建物設備、維持保全など、宅建ではあまり扱わない分野もあります。

宅建に合格しているからといって、無勉強で合格できるわけではありません。
宅建と賃貸不動産経営管理士を両方受けるのはあり?
宅建と賃貸不動産経営管理士は、試験時期が近いためダブル受験を考える人もいます。
ただ、私は誰にでもダブル受験をおすすめするわけではありません。
宅建の試験対策だけでもかなりの勉強量があります。
特に初学者の場合、同時に2資格を勉強すると、どちらも中途半端になる可能性があります。
基本的には、「宅建の勉強を優先する」→「宅建試験終了後に賃貸不動産経営管理士へ切り替える」という進め方の方が取り組みやすいです。
ただし、宅建の勉強が十分進んでいる人や、すでに宅建レベルの知識がある人ならダブル受験も選択肢になります。
ダブル受験については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 宅建士と賃貸不動産経営管理士のダブル受験をおすすめしない理由
宅建と賃貸不動産経営管理士はどちらを先に取るべき?
不動産資格を初めて取るなら、幅広く活かしやすい宅建を先に検討するのがおすすめです。
宅建に挑戦したい方は、仕事と両立しながら進める勉強スケジュールをこちらで解説しています。
▶ 社会人向け宅建の勉強スケジュール|独学はいつから?1日の勉強時間も解説
一方、すでに賃貸管理に携わっている人や、賃貸管理への転職を考えている人なら、賃貸不動産経営管理士から取得する選択肢もあります。
転職という視点で宅建と賃貸不動産経営管理士を比較したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
▶ 宅建と賃貸不動産経営管理士はどっちが転職に有利?仕事内容・資格の違いを比較
まとめ|難しいのは宅建。ただし賃貸不動産経営管理士も簡単ではない

賃貸不動産経営管理士と宅建を比較すると、試験全体の難易度は宅建の方が高いです。
合格率や勉強時間、試験範囲を見ても、宅建の方が合格までの負担は大きいといえます。
私自身、両方の資格を勉強した経験からも、難易度は「宅建 > 賃貸不動産経営管理士」だと感じています。
ただし、賃貸不動産経営管理士も簡単すぎる資格ではありません。
初学者であれば、一定の勉強時間を確保して、過去問を中心に計画的に進める必要があります。
資格を選ぶときは、難易度だけでなく「取得後にどの仕事で活かしたいか」まで考えることが大切です。
賃貸不動産経営管理士は宅建より難易度が低いとはいえ、仕事や家事と両立しながら計画的に勉強する必要があります。
「独学で合格できるか不安」「できるだけ効率よく勉強したい」という方は、通信講座も選択肢の一つです。
社会人向けに費用・合格実績を比較